現代の日本では「商品は美味しくて当たり前」 「サービスは良くて当たり前」
……が常識になっています。
ですから完全なる瑕疵責任(不備)はもちろんのこと、ちょっとしたことでも不満を感じさせてしまう要素になりますし、人それぞれの感覚の違いから100%すべての方に満足してもらうことは不可能になるわけで、クレームゼロということはあり得ません。
それでもできるだけクレームの発生を極力ゼロに近づける努力をしておかなければなりません。
クレームとなる要因は、 不備や不満などの「不」でありますので、至らない部分をピックアップし、いち早く改善していきましょう 。
また万が一クレームが発生したときでも対応しだいによっては、それを満足に変えることができます。
そのためにも起こりえるクレームの想定をあらゆる角度から検証しておき、クレームが起きたとき敏速で適切な対応ができるようにしておきましょう。
クレームとなってしまう要因は?
そもそもクレームが発生する要因はどんなことでしょうか?一度洗いざらいピックアップし書き出してみるといいと思います。
ここではごく一般的な例を挙げてみたいと思います。
クレーム要因の主なもの
〈商品によるクレーム〉
◆商品不良・破損
◆異物混入
◆期限切れ
◆品切れ(欠品)
◆好み(まずかった)
〈人的ミスのクレーム〉
◆品名や価格表示の設定ミス
◆商品の入れ忘れ・入れ違い
◆調理ミス
◆金銭授受のミス
◆レジでの打ち違い
◆連絡漏れ・伝達ミス
◆入荷案内・誤発送のミス
〈接客対応のクレーム〉
◆横柄な態度
◆身だしなみ・言葉遣い
◆スタッフ同士の私語
◆知識のなさ
◆品だしなどで通路をふさぐ
〈施設の設備のクレーム〉
◆店内やトイレなどの汚れ
◆ドアや什器・台車などに衝突
◆濡れた床やゴミなどで転倒
◆駐車場やエスカレーターなど設備の不備
……などです。
これらのように、
◆通路に商品がはみ出して陳列してあって買い物しにくい
◆商品にほこりがかぶっていた
◆いつも必要以上に待たされる
◆スタッフに活気や笑顔がない
◆スタッフの制服が汚い
◆欲しかったものが欠品していた
……など、これらのことをささいなことだと思っていると、その不満要因が徐々に蓄積し、 お客様の足が自然と遠のいてしまうことになります。
クレームになる項目をピックアップしたらそれを防ぐための予防策を考えて実行していきましょう。
クレーム要因に対する予防策の重要性
クレームはお客様の要求であり権利の主張であります。
商品を購入されたお客様には、お店に自分の主張を聞いてもらう資格があるのです。
裏を返せばお店にとって、商品やサービスの良いところ悪いところに気付かせてくれる大事な情報源であります。 クレームから学び改善していかなければなりません。
しかし、クレームとして忠告してくれたり改善点として指摘してくれるのはごくわずかで、思っていても言わない方が多いものです。
お客様が何かしらで不満を持つ割合は1000人のお客様のうち40%(400人)くらいといわれていて、その中でクレームを言って下さるお客様はそのうちの4%と言われています。
ですから1000人のお客様のうち4%の16人のお客様しか不満を表面化してくれないということです。
またこの4%の不満を表面化してくれる方以外の何かしらで不満を持っているお客様を放置していると、それらのお客様まで目に見えないうちに失っていくことにもなります。
ですからクレームとなった要因に関しては2度と同じ失敗を繰り返さないような対策を施すことはもちろんのこと、クレーム原因となるものをあらかじめ想定し、それらを排除する施策を実行することにより顧客の流出を防ぐことが重要となってきます。
クレームを受けたら下記のような「クレーム報告書」に具体的詳細に記入させます。
改善策は「今後気を付けます」などの精神論だけではいけません。二度と発生しない対策方法を考えて実行していきましょう。
この繰り返しを真剣に行うことでクレームが限りなくゼロに近づいていきます。
クレーム報告書報告者氏名 |
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