どんなスタッフであれ社会人であるからには「あいさつ」ができるのは当たり前だろう……は普通の考え方だと思います。
しかしこの当たり前のことを個人任せにして「あいさつ」の指導を何もしなければ現場ではキチンとされていないことが多いものです。
指導する立場の人が「あの人はあいさつができていないなぁ~」……と思っても、当の本人は「自分はあいさつしてる」……と思っていたりします。
個々によって「あいさつ」ができていると思う基準がまるで違うことを理解しなければなりません。
会社として明確な基準を指し示していなければ、その温度差が個々によって違い、それでいいと思われてしまうのです。
心あるスタッフや、もともとの性格できっちり「あいさつ」ができる人は、好印象を与える接客が自然とできるものですが、そうでないスタッフも大勢いるのが現状です。
恐らくそういう人の多くは自分では「あいさつ」や「いらっしゃいませ」の声出し・声かけができているものだ……と勘違いしている人が多いものです。
自分ではできているつもりでも、他の人から見たら「できていない……至らない……」ということ温度差となって表れてしまうのです。
ですから「あいさつ」をどのレベルでやらなければならないか……を把握させるためにも基本的な指導が欠かせません。
「あいさつ」についての認識を共有しトレーニングをしていきます。
あいさつのタブー
「あいさつ」はやる気のバロメーターです。そして明るい人間関係を作る素になります。
「あいさつは」誰にしますか?
もちろん同僚・上司・部下など、社内のスタッフです。
それと… お客様に「あいさつ」をします。
あいさつするとき同じ「あいさつ言葉」でも、気持ちがこもっていなければ相手に与える印象が180度変わってきますよね!
◆「あいさつをしろ…」と言われているから・・・と、義務的に 「こんにちわ、いらっしゃいませ…」 と、そっぽを向いて言えば、全く心が伝わりません。
◆忙しいとつい、“ぞんざい”になり、口調が機械的になりやすく、無意識のうちにイライラし、それが接客に現れます。
◆青菜がしおれかかった”ようなあいさつ……もダメですね
◆真顔でのあいさつ……は愛想が悪く暗いイメージになります。
お客様は、常に冷静な目で見ています。 このようなスタッフを決して、お客様は甘やかしてはくれません。でも実際は意外とこれらのようなスタッフが多いのではないでしょうか。
あいさつで大切なことは
◆最初に目で笑いかけ “先手”であいさつをするように心がけます
◆明るくはっきりした声と明るい表情(笑顔)で……。
◆始めと終わりは、相手の顔を見みるようにします。
丁寧に心を込めてあいさつすると、無表情だったお客様も、つられて笑顔になってくれます。
あいさつ言葉のルールを共有します
業界によってあいさつは、1日中「おはようございます」のところもあります。
また日中は「こんにちは」という方もいれば「お疲れ様です」という人もいます。どのあいさつ言葉を使ったらいいのかわからずに結局あいさつしなかったりする人もいます。
ですから「あいさつ言葉」の使い分けは、相手と時間帯別に基本的なものをマニュアルで決めてしまいます。
例えば……
●お客様に対しては
早朝~11:00「おはようございます、いらっしゃいませ」
11:00~18:00…「こんにちは、いらっしゃいませ」
18:00~閉店時…「こんばんわ、いらっしゃいませ」
●社内スタッフに対しては
早朝 ~ 11:00…「おはようございます」
11:00~18:00…「こんにちは、お疲れさまです」
18:00~閉店時………「こんばんわ、お疲れさまです」
退社時………………………「お疲れさまでした」 「お先に失礼します」
●お取引先様、運送業者様など来訪者様に対しては
早朝 ~11:00 …「おはようございます ご苦労様です」
11:00~18:00…「こんにちは、ご苦労様です」
18:00~閉店時………「こんばんわ、ご苦労様です」
バックヤードなど、店の裏側に見知らぬ顔の人がいたら、それは 、お取引先様、運送業者様です。 また、今後私たちの仲間に加わるかもしれない、面接等の来訪者です。 どんな人にでも、必ず「あいさつ」をしましょう。
“私の知らない人”だからあいさつしない… これではダメなのです。
まず、スタッフ同士で活発に、好感度のある「あいさつ」ができなければ、お客様に好印象を持っていただける「あいさつ」や声かけはできません。
せいぜい、「いらっしゃいませ」…と、 ”ぼそぼそ” っと、つぶやく程度ではないでしょうか?これではお店の印象も、粋も活気も伝わりません。
「あいさつ」は言葉を発声してるだけではダメです。
やはり、その言葉に息を吹きかけなければなりません。
それには笑顔を乗せるということです。
真顔であいさつをしたり、相手に聞こえないような声でぼそぼそ言っているだけでは、相手に好印象は伝わりません。
ですから次に、≪笑顔のトレーニング≫が必要になってくるのです。
好感度の高いお店(企業)になるために「あいさつは誰でもできるものだ」と人任せにせず、しっかりとしたマニュアルを作って「あいさつの発声練習」をやっていくと、あいさつすることが当たり前になり「あいさつができない人が恥ずかしい」……という雰囲気になってきます。
それによって明るい職場になり企業としての活性化が生まれてくるのです。
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