入社したからといってすぐにあれもこれもできるわけではありません。
ステップアッププランをクリアしたら次に技能研修にはいります。
各部門の現場でひとつのポジションにつき、既存スタッフとマンツーマンでスキルを磨いていきます。
スーパーマーケットの場合、生鮮・惣菜部の技能研修は商品の作り方などの指導をバックヤードで行い、食品部門は品出しから商品発注などの指導を店内の現場で行うことになります。
しかしレジスタッフに対してのレジの操作方法などの技能研修は、ここでもまだ裏方のバックヤードで行いまだまだ実戦現場には立たせないほうが良いでしょう。ある程度レジ操作が慣れた段階で現場に出して実践していきます。
技能研修ですからそれぞれの部門ごとにスキル項目内容が違ってきます。
ですからそれぞれ部門ごとの技術指導項目を作らなければなりません。
その技術指導項目を「キャリア・アップ・プラン」と呼ぶことにします。
キャリア・アップ・プラン…とは、
「キャリア・アップ・プラン」…とは、 現場で実地研修をして「技能的なスキル」を身に付けるための項目です。
この「キャリア・アップ・プラン」は、各部署によって項目内容は異なります。 下記は例としてレジ部門のキャリア・アップ・プラン項目例です。
≪キャリア・アップ・プラン≫
部門 氏名 入社日
技能トレーニング項目 | スキルレベルメーター | ||||
<あいさつ・接客> | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
◆笑顔 | |||||
◆声のトーン | |||||
◆用語 | |||||
◆声掛け度 |
<レジ操作> | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
◆レジ基本動作と用語 | |||||
◆タッチキーの掌握度 | |||||
◆値引き対応方法 | |||||
◆商品の取り扱い | |||||
◆かご入れ技術 | |||||
◆金銭の受け渡し | |||||
◆クレジットカード等の扱い | |||||
◆ギフト券の取り扱い | |||||
◆領収書発行 | |||||
◆返品・返金処理対応 | |||||
◆スピード | |||||
◆正確性(過不足金の有無等) | |||||
◆状況判断力 |
<サービスカウンター業務> | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
◆忘れ物お預かり対応 | |||||
◆荷物お預かり対応 | |||||
◆ギフト・宅急便受付対応 | |||||
◆ギフト包装作業 |
これは一例で当然、部門ごとに項目の中身は変わってきます。それぞれの部門ごとにキャリア・アップ・プランの項目を検討していきましょう。
それぞれの企業ごとに覚えて欲しい項目を取り入れれば良いでしょう。
キャリア・アップ・プランの活用方法
技能レベルの項目でそれぞれのスキルレベルメーター3点が普通レベルとします。
それぞれの項目ごとに「できるている・できていない」の5段階評価を受けることになります。
研修期間1~3ヶ月の間で、できない項目を克服し全ての項目が普通レベル(3点)以上獲得できるようにします。
入社してすぐいっぺんにすべての項目ができるように急いで教え込むのは無理があります。
最初はひとつのポジションについてできる範囲のことだけをやらせるようにします。
例えば、商品をラッピングするポジション、詰め物をするポジション、包丁で刺身を切るポジション……など、それぞれのポジションでできることだけをやらせます。
詰め物もしてラッピングも覚えて……などと、あれもこれもは無理があるということです。
レジスタッフの場合、最低1週間はバックヤードでレジ操作の練習をして慣れて頂き、ある程度できるようになってから店内での実地研修となります。
このキャリア・アップ・プランの査定表は、各自が出勤時に担当教官に提出し、退社時にその日に行った項目の採点をもらい持ち帰ります。
持ち帰ることによって今日行った研修内容と評価を見直すことができ、次へのステップにつなげることができるのです。
3ヶ月の研修期間ですべて普通レベルの3点に到達できない場合、本採用が見送られるか本採用の給与(時給)が低くすることも検討します。
そして本採用後は全スタッフ共通の「人事考課査定表」にのっとって給与や賞与の決定をしていくようにします。
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