クレームは誰しもが受けたくないものです。ましてや自分が担当していること以外でクレームを言われても「私はそんなの知らないよ~」と思うのが普通だと思います。
また、私は新入社員だから……パートだから……アルバイトだから……「クレームはベテラン社員に言って欲しいよね」……などと、新入社員・パート・アルバイトなんだからクレーム対応までしなくていいのでは……と思うかもしれませんが、お客様は社員だとかパート・アルバイトだとかの分別もつきませんし、容赦なくクレームを言ってきます。
パート・アルバイトが最前線に立って接客する業種であれば、誰しもが初期のクレームを受けて対応しなければならないものです。
ですからクレーム対応時に使用する用語を習得して、社会人としてふさわしい対応ができるようにしましょう。
担当しているもの以外のことや、自分ではわからないこと、返答しきれないことは、担当者や店長にスムーズに引き継ぐことが初期クレーム対応になります。
このときお客様の言い分を聞き受けて正確に担当者に伝えることが役割となります。
クレームを言ってくるということは、不満を飲み込めずに怒りの感情が高ぶっている状態です。初期クレーム対応の基本はその怒りをやわらげることです。
クレームを聞き受け、対応するときの態度や言葉遣いを間違えると、火に油を注ぐように怒りに拍車をかけてしまうことにもなりかねません。
正社員はもちろんのことパート・アルバイト社員でも全員がクレーム対応時に使う言葉を習得しスムーズな対応が出来るように訓練しましょう。
お詫びの言葉
クレームを受けた時、まずは当然ながらお詫びをしますよね!
ただ初期クレームでは自社に非があるかどうかはわからない状況だと思いますので、そのクレーム事案に対しての謝罪はできないと思います。
まだ状況もわからないのに安易に謝罪すれば、非を認めたことになってしまうからです。
「ご迷惑おかけしています」
……とか
「ご不便をお掛けして申し訳ございません」
……などと、面倒をお掛けしたことに対してお詫びをすることに留めておくと良いでしょう。
また自社に非があることが確定した場合は、当然ながら誠心誠意クレームに対してのお詫びをしなければなりません。
これらの際に使用する適切なお詫びの言葉を習得しておきましょう。
お詫びの言葉で「すいません」……がありますが、いざクレームとなったら「すいません」では軽すぎます。
「大変申し訳ございません」
……が適切な言葉になるのは誰でも知っていることと思います。
その他にも
◆お詫び申し上げます
◆大変ご迷惑をおかけ致しました
◆お詫びの言葉もありません
◆面目ございません
◆肝に銘じます
◆ご面倒をおかけしました
◆ご迷惑をお掛けし申し訳ございません
……などを織り交ぜながらお詫びをすると良いでしょう。
こちらの非礼を表す言葉
クレームとなる要因は商品の瑕疵責任だけではありません。お客様との約束を忘れてしまっていたり、間違った情報処理をして伝達ミスをしてしまったり、スタッフの言動や態度に不快な思いをさせてしまうこと……など、さまざまな要因があります。
そんな時に使用するお詫びの用語を習得し、社会人としてレベルアップしましょう。
自分のミスを詫びる言葉
◆考えが及びませんでした
◆至らぬことばかりで…
◆私の不徳の致すところです
◆うかつにも…
◆お恥ずかしい限りです
◆こちらの手違いでした
部下のミスを詫びる言葉
◆世間知らずなもので、どうかお許しください
◆担当の者には厳しく言い聞かせましたので…
◆不行き届きで申し訳ございません
◆こちらの手落ちでございます
◆平にご容赦ください
◆非礼の数々お許しください
お客様の勘違いをおさめる言葉
また中にはお客様の勘違いによるものなど、自社に全く非がない場合もあります。
そういう時、ストレートに「お客様の勘違いですよ!」……とは言えませんが、やんわりとお客様の立場を尊重しながら理解を得なければなりません。
◆大変恐縮ですが…
◆~して頂けますと大変有難いのですが…
◆恐れ入りますが…
◆失礼ですが…
◆申し訳ございませんが…
◆あいにくですが…
◆お差し支えなければ…
◆お手数をお掛けしますが…
◆私どもの力不足で…
◆せっかくお越し頂けましたのに
◆大変勝手を言って申し訳ないのですが…
◆ご迷惑とは存じますが…
……などではないでしょうか。
話を聞く姿勢と陳謝の言葉
お客様の話を聞く時、正論を言ってくるでしょうから、ただ話しを聞くだけでなく、相づちを打ったり陳謝の言葉を織り交ぜながら聞き入れるとお客様の怒りもおさまってきます。
◆ごもっともでございます
◆おっしゃる通りでございます
◆大変失礼致しました
◆今後は十分注意致します
ご指摘に感謝する言葉
クレームの改善策としてお客様から「○○した方がいいんじゃないか!」……などの指摘を受けることがあります。
そんなとき否定はせず、聞き入れる姿勢を表す言葉を使います。
◆ご親切にご指摘頂きまして、有難うございました
◆早速調べてお返事申し上げたいと思います
◆今後とも宜しくお願い致します
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