クレーム対応は一歩誤ると、お客様の怒りに火をそそいでしまうことになり、状況を悪化させてしまうことがあります。
お客様の気持ちを理解した上で初期対応で適切な対応をすれば、金銭目的のクレーマーでない限りご理解を得て了承していただけるものです。
しかしクレーム対応の際に使ってはいけない言葉やしてはいけない行為があることを理解していないと思わぬ地雷を踏んでしまい解決できるものもできなくなってしまいます。
クレームは新入社員であろうがパート・アルバイトであろうが接客業務にたずさわっていれば誰しもがクレームを受けて対応しなければならないものです。
ですからクレーム対応時に使用する用語を習得するのと同時に、使ってはいけない言葉・してはいけない行動を理解して社会人としてふさわしい対応ができるようにしましょう。
責任を転嫁してはいけません
「担当者が席をはずしておりますので分かりません」
「店長がいないので分かりません」
こういう場合は
……と内容をしっかりと理解するように努めましょう。
メーカー製造元の不備による欠陥品で、自社製品でない場合でも
…などと「私たちスーパーマーケットは責任はない」みたいな態度を示してはなりません。
あくまでも販売したのは私たちスーパーマーケットですから、 まず自分たちがお詫びをします。その上での調査報告……というかたちを取ります。
責任逃れをしないようにしましょう。
口ごたえ・反論をしてはいけません
自分達に全く非がなくお客様の勘違いのような場合でも
「お言葉ですが」
「そうおっしゃられても……」
「そんなはずはありません……」
「それは違います……」
「しかしながら、お客様のおっしゃることは……」
……などの言葉は使わない方が良いでしょう。口ごたえ・反論と捉えてられてしまいます。また、
「だ・か・ら…」
などと、お客様の話を途中でさえぎって、自分の意見を言ってもいけません。
まずはお客様が話し終えるまでよく傾聴してから、ご理解いただけるように丁寧に事情の説明をします。
…と一旦受け止め
「お返事は明日差し上げます」
議論や反論は極力しないように心がけます。
(反論したい場合は)
「そうですか」「はい分かります」などと、一旦受け止めてから
「残念ながら~」「申し訳ございませんが~」 …とクッション言葉を入れてから、
「ご期待に添うかたちは致しかねます」
(例)
×「当店の決まりでレシートがないと返品できないんです」
〇「そうですか、お客様のご要望は分かります。
しかし、あいにくですが、
お買い上げ頂いた、レシートのない商品の返品は、致しかねます。
もう一度レシートをお探し頂けますか?」
拒否の態度を示してはいけません
……ではなく
…と代替え案を用意します
「規則ですから…」を振り回さない
……ではなく
…と代替え案を提示しましょう!
否定する言葉は使わないように心掛けます
「いえ」「しかし」「ですから」「だから」「でも」「だって」
……など、否定言葉を多用しないようにしましょう。
逆ギレをしてはいけません
「だから、さっきから謝っているじゃないですか」
……これではイッパシの社会人とは言えませんよね!
開き直った態度を示してはいけません
「謝ればいいんでしょ! 謝れば!」
「返金すればいいんですね!」
代金のお返しは最後の手段になります。お詫びのプロセスを省略して安易に返金を口にすると誠意がないと誤解されます。
憶測で答えてはいけません
などとわかりもしないのに曖昧なことや曖昧な表現はさけましょう。
お客様は必ずいい方に解釈しますので、できなかったときに悪い印象を残すだけです。
誤解を招くようなことは言わないようにします。
「このくらいは一般常識だからわかるだろう」も通じません。
常識だろうがなんだろうが”自分の都合のいいように解釈”されるものです。そして、怒りを買ってしまいます。
説明不足で誤解を招くことのないようにどちらともとれる曖昧な発言はさけ、「これはできる」「これはできない」「できない可能性がある」ことを明確に伝えておきましょう。
たらい回しにしてはいけません
お客様の用件やクレーム内容を散々聞いた後「それは他部署の管轄になりますので、お回し致します」…と、担当部署に「クレームの電話です」…とだけ伝え、お客様に担当先でまた始めから何度も同じ説明をさせるのはNGです。
またクレームのため来店されたお客様、またはお電話をあちこちにと引き回してはいけません。
クレームを受けたスタッフが内容を大まかに把握し、誰に引き継ぐかを判断し内容をしっかり担当者に伝達します。
お客様に「クレーム」という言葉は使ってはいけません
……はいただけませんね!正しくは、
不用意な笑顔は作らない
不用意な笑顔は、お客様の怒りを助長させてしまいます。
お客様が、冗談ぽくものを言っても、笑ってはいけません。
不信感をあおることは言わない
不信感とは、信用されない行為をとった時に相手に与える感情です。
……など「この店大丈夫かしら……」と思われるような言動はやめましょう。
お客様を老人扱いしない
お客様にとって、不本意に感じることがありますので、 最初は普通に接し、手伝いが必要な状態か判断します。
「おばあちゃん」という呼び方も失礼にあたります。
誰でも公平に「お客様」と呼びましょう
※接客対応は、 「何を言うか…」よりも 「どう聞こえるか…」に思いをはせることが重要です
苦情を聞くには忍耐が必要かもしれませんが、相手の立場に立って良く考えて行動しましょう。
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